2015年3月19日

Sacrifice(犠牲)の正しい使い方を知ろう

古いセピア色の写真。東欧の年配夫婦が写っている。
My parents made great sacrifices for me.

人の死について英語で表現するときに決して sacrifice を使ってはいけません。正しい表現と sacrifice の日常的な使い方をご案内します。

Sacrifice と「犠牲」の違い


「尊い命が犠牲になりました。」と英語で言いたいときに決して sacrifice という単語を使ってはいけません。

✕ During the Battle of Okinawa, countless lives were sacrificed.
✕ 沖縄戦でたくさんの尊い命が生贄になりました。

Sacrifice というのは「いけにえにする」という意味があるので、上のような文章は不適切で誤解を招きます。

正しくは次の通り:
During the Battle of Okinawa, countless lives were lost.
沖縄戦でたくさんの尊い命が犠牲になりました。

正しい sacrifice の使い方


野球の「送りバント」は英語で sacrifice bunt、「犠牲フライ」は直訳の sacrifice fly と言います。Sacrifice には「いけにえ」の他に、「自己犠牲」という意味もあります。
Sierra Pacific shortstop Karter Pate hits a sacrifice bunt during the second inning.[ソース]
二回、シエラパシフィックのショート、カーター・ペイトが犠牲バントを打った。
Sacrificeというのは「自ら望んで犠牲になる」ことに使えば問題ありません。他者に sacrifice を求めることはハラスメントにあたります。
My mom sacrificed her career to take care of us.
母は仕事を犠牲にして(=仕事をやめて)、私達の世話をしてくれた。

My parents made some sacrifices to send me to college.
両親は自己犠牲をして(=とても苦労をして)、ぼくを大学へ行かせてくれた。

Sometimes, you have to sacrifice friendship to get a promotion.
昇進するため時に友情を犠牲にしなければならないこともある。

She would sacrifice comfort for fashion.
彼女はファッションのためには着心地を犠牲にすることがあるだろう。

2018年6月22日に書いた記事も合わせてお読みください。

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今回は「尊い命が失われた」の正しい英語表現と、人の死について英語で書くときにに使ってはいけないことばをご紹介します。


Photo by ontzy


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