2016年11月29日

人に対して it や that を使う ~ Who's that?

生徒たちがパソコンに向かっている教室。全員一定の方向に振り向いている。
Who's that?

学校の英語の授業で he は男性、she は女性、it は動物や物の代名詞であると学びます。しかし it, this, that は人を指すときに使うことができるのです。

人に対して it を使うことに違和感?


以前の記事で、赤ちゃんの出産報告の英語のメッセージには

It's a girl.
女の子でーす!

It's a boy.
男の子でーす!

という見出しがおすすでめだと書きました。

先日、メールフォームで「赤ちゃんであっても it を使うことに抵抗がある」とのコメントをいただきました。

最初は意味がわからなかったのですが、最近やっと疑問の意味がわかりました。多分 he は男性、she は女性、 it は物に対する形容詞ではないか、ということなのでしょうね。

それは正しいのですが、it には他の意味があるのです。

人を指す時に使う it


注:この項目は 2020年6月4日に再編集しました。

Weblio 英和辞典 で it を調べると、【代名詞】の3の定義にこう書いています。

[心中にあるかまたは問題になっている人・もの・事情・出来事・行動などをさして].

生まれたばかりの赤ちゃんは「心中になっている人」です。まだ存在が不特定の間は、 it という代名詞で紹介されます。その後は適切な代名詞の he か she が使われます。

A. I heard your daughter had a baby.
B. Yes, it's a boy.
A. Congratulations. I can't wait to meet him.
B  娘さんに赤ちゃんが生まれたそうですね。   
A. はい、男の子です。
B  おめでとうございます。彼に会うのが楽しみです。

ネットで検索すると、普通に使われていることがわかります:

ツイッター検索:It's a girl!"

Google ニュース検索: "It's a boy!"

Google 画像検索: it's a boy! it's a girl

決して見下しているわけでも、バカにしているわけではないので、安心して使いましょう。また、知らない人には教えてあげましょう。

人を指す It の例文


それでは例文で見てみましょう。日本語で表現するときに it is の部分は訳しません。

A: Who's at the door?
B: It's the pizza guy.
A: 誰か来てるの?
B: ピザの配達人だよ。

A: Hello? Who's calling?
B: It's me, Haruki.
A: もしもし、どちらさまですか?
B:僕です。春樹です。

Oh, it's you.
あなただったのですね。
君だったんだね。
お前だったか。

That で人を指す


That も it と同様、人を指すときに使えます。

That を Weblio で調べると、「向こうにいる人」「話題の人」に対して使う代名詞だとわかります。(【代名詞】の c の定義です。)

あの人誰?
Who's that?

A: Who was that?
B: Just a salesman.
A: 今の、誰?
B  ただのセールスマン。

A: Did I see you with your girlfriend last night?
B: That was my sister Sally.
A: 昨日君が彼女と一緒のところを見たんだけど?
B あれは妹のサリーだよ。

A: Let's ask the policeman over there.
B: That's a security guard.
A: あのおまわりさんに聞いてみよう。
B  あれはガードマンでしょ。

中学校で学んだかと思いますが、「他己紹介」のアクティビティーで人のことを

This is Hanako.
こちらは花子さんです。

と紹介しますが、この This と同じように人を表す代名詞なのです。

英語表現に不安がある時には、インターネットで調べて見てるといいと思います。この素晴らしいツールを使わない手はありません。


関連記事:This で「これほど、これくらい」を表現する
「これほど」「これくらい」という意味の副詞のとしての this の使い方をご紹介します。副詞とは動詞や形容詞、他の副詞を修飾します。

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